『勤めていた病院での経験を活かして、クリニックを開業したい！』

先生にすごい経歴や技術があり自信を持って開業したものの、どういうわけか患者さんがこない…そんな、嘆いている先生もいらっしゃいます。先生は、いかがでしょうか？診療技術にいくら自信があったとしても、対象の患者さんが受診してくれないことには先生の技術も発揮できません。優秀な技術だからこそ、患者さんのために役立てたいですよね。

患者さんが先生を信頼し先生を求めるかどうかは、患者さんが決めることです。自分では思いもよらなかった部分を患者さんに評価され、増患につながるケースもあります。そんな時はチャンスを逃さないように、猛勉強してでも診療科目を増やすなど、地域や時代のニーズに対応していきたいですね。

もし逆に、まだ求められていないと感じているのであれば、クリニックの診療方針などを変えていく必要も出てきます。患者さんから人気のクリニックの特徴は、『利便性』＋『患者さん受けする丁寧な診療』です。さらに、コロナ禍では「WEB予約やキャッシュレス決済」など、非接触型の運営も求められています。

ここ5〜10年で、患者さんが受診前に知ることができる情報量が増え、患者さんの医療知識も情報量も格段に向上しました。患者さんはたくさんあるクリニックの中からインターネットなどの情報を見て、自分に合ったクリニックを選んで受診できる時代です。

先生が「診てあげる」という無意識に出てしまう上から目線の対応や、患者さんのニーズよりも自分のこだわりの診療を優先するようでは、患者さんから見たら押し売りセールスと同じこと…それでは患者さんは増えません。先生の優秀な技術も大事ですが、それ以上に患者さんとのコミュニケーション力が必要になってきます。

特に、初診の際は気を付ける必要があります。たった一度の対応を見て、

『次回も通院するか？　しないか？』

患者さんはどちらにしようか、見極めながら受診しています。ご自身や大切なご家族の体のことですので、病院に通い続けることが出来るかどうかを真剣に考えるのは当然です。患者さんとのコミュニケーションを疎かにしたばっかりに、その人の心無い批判がネット上で拡散することもあるかもしれません。

『◯◯クリニックの先生は、説明が親切でなく横柄です。』

『◯◯クリニックのスタッフの言葉遣いが丁寧じゃない。』

『◯◯クリニックの受付対応が冷たい。』　など

患者さんや付き添いのご家族が気持ちよく診療ができないと患者さんは増えてはいかず、いつまでたっても経営の安定期は訪れなくなります。増患のためには、患者さんがストレスなく受診が終わり、気持ちよく通い続けられることが何より大切です。

先生の理想の医療を進めることは、多くの患者さんに来てもらい経営を安定させてからでも決して遅くはありません。先生の優秀な技術を活かしていける時が必ずきます。まずは、患者さんが安心して通い続けられるように、評判の良いクリニック作りを始めていきましょう！